森藤ゼミ×奈良県・吉野町『吉野まちじゅう図書館』プロジェクトが完結!

森藤ゼミ×奈良県・吉野町『吉野まちじゅう図書館』プロジェクトが完結!

公開日:2021年4月2日

吉野まちじゅう図書館』プロジェクト

人間社会学部人間社会学科森藤ちひろ教授のゼミでは、2016年度から奈良県吉野郡吉野町の方々と連携し、地域活性化を目指したイベントなどを行ってきました。

吉野町ガイドブック

しかし、新型コロナウイルスの影響により、当初考えていたプランの実施が困難となった今年度。他の取り組みを模索するなか、吉野町が取り組んでいた『吉野まちじゅう図書館』プロジェクトを知り、その活動をサポートする形で参画させていただくことに。この活動の輪を広げ、より発展させていくために、学生たちはガイドブックと運営マニュアル(動画・電子ブック)を制作。このほど無事完成し、納品することができました。

オンライン引き渡し式

社会共創プログラム

そして、3月25日(木)、吉野町の方々からの提案で『オンライン引き渡し式』を実施。吉野町からは、町長、町職員、図書館運営者およびさまざまな面でご協力いただいた住民の方々が、本学からは代表の学生4名が参加し、今回の取り組みを振り返るとともに、画面を通して完成品の引き渡しを行いました。最後に、学生たちは一人ずつ感謝の言葉を伝え、今年度の活動を締めくくりました。

こうした社会共創プログラムへの参加を通して、学生たちは『新しい発想とチャレンジ』『自ら考え、発言し、行動する』ことを学んでいきます。

今回の取り組み

吉野町ガイドブック

総務省のモデル事業として‟シェアリングエコノミー”を活用した地域課題解決に取り組んできた吉野町が、その発展事業としてスタートした『吉野まちじゅう図書館』プロジェクト。誰もが図書館と同じような書籍の貸し出しや管理を行うことができる『リブライズ』というサービスを利用。まちのあちこちに個性的な小さな図書館が生まれていくことで、本の共有をきっかけとした交流が広がるまちづくりを目指していくものです。

学生たちのミッションは、図書館への参入障壁を下げ、裾野を広げること。そこで、住民の認知度・関心を高め、利用を促進するため、マニュアルとガイドブックの制作を提案。現地での取材ができない状況のなか、文書や電話等でのやり取りや公開情報を参考に、17軒の図書館を紹介をするガイドブックを制作していきました。

また、交流人口増加策としての有効性を検証するため、試験的な住民との『コラボレーション図書館』立ち上げと開設支援にも積極的に取り組みました。

昨年11月 3日(火・祝)には、プロジェクトスタート以降初めて6人の学生が現地を訪問。

複数の図書館を訪れインタビューを行うとともに、地域イベント「空き家活用リアル・セミナー」に参加。地域課題への取り組みについて理解を深めました。また、『コラボレーション図書館』にチャレンジされる磯崎典央さんの元を訪問し、今後の進め方についての打ち合わせも行いました。

12月 9日(水)には、代表者4名が磯崎さんの元を再度訪問。登録のための手続きや、貸し出しのために必要な『書籍コード』を貼る作業を手伝いました。

オンライン引き渡し式

社会共創プログラム

磯崎さんは「学生の皆さんが真剣に取り組んでくれ、歳は相当離れていますが、一緒にひとつのことに取り組む一体感を感じました。当初は、登録の手続きにハードルの高さを感じていたのですが、学生さんがそのハードルを低くしてくれ、一番最初のステップがクリアできてよかったです」と、学生のサポートに感謝の言葉を述べられていました。

後列左から、磯崎さん、柴垣さん、高橋さん 前列左から、堀下さん、金﨑さん

後列左から、磯崎さん、柴垣さん、高橋さん、前列左から、堀下さん、金﨑さん

今回の取り組みにおいては、コロナ禍の影響により電話やメール、オンラインでのやり取りが続き、住民の方々との間に壁や温度差を生んでしまったこともありました。ゼミ長の高橋勇士郎さん(人間社会学部人間社会学科3年)は、「吉野町の人たちはご近所付き合いが密。僕たちがこのプロジェクトに関わることになったときも、直接顔を合わせて、お互いの顔を覚えて、信頼関係を作って、一緒に何かしようと。でも、コロナで直接会うことができず、どんな学生なのかわかっていただけない状況が続き、活動が思うように進展していかなかった」と、振り返ります。

高橋さん

そんなジレンマを抱え、試行錯誤を重ねながら、試行錯誤を重ねながら、必死に取り組んだ今回のプロジェクト。高橋さんは、「僕たちの活動は1~2年で終わってしまう場合が多いけど、それを後輩につなぐ、プロジェクトとして残す、ということも大事。この1回で終わらない、次へつながるような取り組みになっていけば」と話しました。

学生のコメント

副ゼミ長:金﨑里歩さん(人間社会学部人間社会学科3年)

「意見がまとまらず、作業が思うように進まないことには苦労しましたが、各班のリーダーと話し合いを重ね、なんとか形にすることができました。そのなかで学んだのが、目的を明確にし共有することの大切さ。ご協力いただいた吉野町の方々にも、もっと密な連絡や共有ができていれば良かったと思います。

また、柴垣くんはプロジェクトリーダーとして、現地に行けず信頼関係が形成されていない状況で、図書館運営者との連絡など対外的なことを中心に頑張ってくれましたし、マニュアルリーダーの堀下さんは、わかりやすいマニュアル作りや動画との連携に努めてくれました。現地に行かなかったメンバーも、さまざまな面で貢献してくれたと思います」

(※ 金﨑さんは、メンバーの士気を高め、チームワークを形成し、教員と情報交換を行い、スケジュールを管理するなど、プロジェクト全体を通して尽力)

吉野プロジェクトリーダー:柴垣要さん(人間社会学部人間社会学科3年)

「コロナ禍で、現地の方たちと直接お会いすることが難しく、また十分な現地取材ができなかったため情報量の差が出てしまったり。大変なこともありましたが、吉野町の歴史や文化、産業、地域イベントなどについて貴重なお話を聞くことができ、たくさんのことを学ばせていただきました。今回のプロジェクトを通して、改めてコミュニケーションの大切さを痛感するとともに、協力し合ってひとつのものを作り上げるというなにものにも代え難い経験ができました」

マニュアルリーダー:堀下紗英さん(経済学部経済学科3年)

「どのように全員でプロジェクトを成功させていくのか。そこが1番苦労しました。また、初めは何から取り組めばいいのかわからなかったので、時間を無駄にしてしまって最後に切羽詰まってしまったり。わからなくてもわからないなりにできることから早めに取り組み、コツコツ積み上げていくことが、より成功に近づく方法だということを学びました」

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