13大学の学生が参加!業界のプロから4日間集中的に学ぶ『キャリアアップセミナー(ホテル・ブライダル)』
公開日:2022年3月15日
『キャリアアップセミナー(ホテル・ブライダル)』は、観光・ホテル・ブライダル業界への就職を考えている学生のために開講。本学以外の学生も参加できる短期集中のオープンプログラムとあって、毎回、定員を上回るお申し込みをいただいています。講師には、現役ホテリエ、ゲストハウスウェディング責任者、レジャー産業や旅館業、教育業のトップも招聘。ホテル・ブライダル業界の仕組みや仕事内容、現状・未来について熱く語っていただいています。
この業界へ進みたい学生にとって、基礎知識を習得し、キャリアデザインを考える、またとない機会となっています。
2月15日(火)~18日(金)の4日間、『キャリアアップセミナー(ホテル・ブライダル)』を実施。本学を含む13大学の学生49名が参加しました。
1日目
初日となった15日(火)は、ホテル・旅館業界およびレジャー産業界から講師をお招きし、仕事の概要はもちろん、キャリア論や業界の現状と今後についてお話しいただきました。
『外資系ホテルにおけるキャリア論』
モクシー(※)大阪本町 総支配人・田口 健氏
講義内容
- 外資系と国内系のホテルチェーンについて
- ホテルの運営形態の種類
- 外資・国内ホテルの比較
- 外資・国内ホテルの比較
※世界最大のホテルチェーン「マリオット・インターナショナル」が運営する、新世代のライフスタイルホテル
『日本のホスピタリティ産業の未来』
カトープレジャーグループ(※) 代表取締役 兼 CEO・加藤 友康氏
講義内容
- 日本のレジャー施設開発における考察
- コロナ禍を体験した後の社会
- 成功するためのプロデュース思考
※「日本のレジャーをもっと楽しく!」をテーマに、ホテル・リゾート・レストラン・エンターテインメントなど、多岐にわたる事業開発・運営を行うトータルプロデュースカンパニー
『ホスピタリティを再考するー「日本のかたち」が「旅館」にあるー』
祇をん新門荘 女将・山内理江氏(協力:日本旅館協会関西支部連合会)
『料飲・バーの仕事理解ー業界が求めるプロフェッショナリズムとはー』
リーガロイヤルホテル マスターバーテンダー・古澤孝之氏
それぞれの講師の方々の講義終了後の質疑応答では、業務のことから失敗談、業界の今後の動向、採用についてなど、さまざまな質問が。講師の皆さまは、そのひとつひとつに丁寧に答えるだけでなく、学生たちへのアドバイスも伝えてくださっていました。
朝からの講義を終えた学生たちのノートには、丸1日分のメモがぎっしり! 初日からたくさんの学びを得られたようです。
2日目
2月16日(火)、2日目のプログラムは神戸・御影にある歴史的建造物でもある純和風建築のゲストハウスウェディング会場【ザ・ガーデン・プレイス蘇州園】にて行われました。 参加した学生のほとんどが、今回のプログラムで初めて蘇州園の存在を知った様子。その風情ある独特の佇まいに驚いていました。
『コロナ禍におけるウェディング業界の動向』
株式会社マイナビ・櫻井崇央氏
『ザ・ガーデン・プレイス蘇州園の魅力』
ザ・ガーデン・プレイス蘇州園 総支配人・村田智則氏
講義内容
- 蘇州園の概要・歴史
- お客さまの特徴
- 大切にしている思い
『ウェディングプランナーの仕事』
ザ・ガーデン・プレイス蘇州園 ウェディングプランナー・上田昌樹氏
講義内容
- プランナーの仕事内容
- 結婚式の日のスケジュール
- ご自身の結婚式動画を紹介
ザ・ガーデン・プレイス蘇州園・園内見学
講義のあとは、園内見学へ。案内される場所、目に映るひとつひとつに、学生たちからは驚きとともに「こんなところで結婚式をしたい!」と羨望の声があがっていました。
そして最後は、質疑応答タイム。学生たちは積極的に手を挙げ、「この仕事をしていて一番大変だったことは何ですか?」「ミスや失敗から立ち直るにはどうしていますか?」「ブライダルに関わる人として、結婚の良さは何だと思いますか?」など、さまざまな視点から質問をしていました。村田総支配人や上田氏に加え、園内を案内いただいた4名のスタッフの方々も加わり、学生からの質問に丁寧に回答。学生たちはみな、その一つひとつの言葉に真剣に耳を傾け、一生懸命メモを取っていました。
ブライダルに関わる人間として大切なこと、何よりこうした建物と造りだからこそ可能なおもてなしや演出があることを肌で学んだ学生たち。ホテルとはまた違うオリジナルな世界観を体感できる貴重な経験になりました。
ザ・ガーデン・プレイス蘇州園とは・・
11934年(昭和9年)に旧財閥の別邸として建てられた、神戸・御影にある歴史的建造物を活かした純和風建築のゲストハウスウェディング会場。第二次世界大戦の戦火も、未曽有の被害をもたらした阪神淡路大震災をもくぐりぬけ、今なお当時の木造の風情を守り続けています。
戦後、この邸宅を譲渡された企業家が、自分が憧れていた中国・蘇州の美しい庭園になぞらえて【蘇州園】と名付け、中華料理店を開業。長きにわたり多くの著名人に愛されてきましたが、震災後の1995年に形態を変え、結婚式場として生まれ変わり、今に至ります。
3日目
2月17日(水)、セミナーも折り返しとなったこの日は、昨年創業40周年を迎えた神戸ポートピアホテルへ。総支配人と事業部長から、ホテルの概要やコロナ禍での取り組み、ホテルにおけるマーケティングやブランディングについてのお話をお聞きしました。
『総支配人からのメッセージ』
神戸ポートピアホテル 取締役総支配人 兼 宿泊部長・伊藤剛氏
講義内容
- コロナ禍の取り組み
- 総支配人の役割と心構え
- これから社会へ出る学生たちへのメッセージ
- 神戸・関西の今後の展望
学生たちへのメッセージのひとつに『自分を信じること』を挙げた伊藤支配人。その話を受けて、最後の質疑応答では「自分を信じるためには何をしたらいいですか?」といった質問も。伊藤総支配人は具体的かつ丁寧にアドバイスくださり、その場にいた学生たちにとって今後につながる大きな学びとなりました。
その後も、学生たちは次々と挙手。総支配人から直接お話を聞ける貴重な機会とあって、積極的に質問をしていました。
『ホテルにおけるマーケティング』
神戸ポートピアホテル 事業本部事業部長・吉備由佳氏
講義内容
- マーケティングとブランディング
- お客さまとの関係をマネジメントする
- お客さまの声に耳を傾ける
- 社内の意識をひとつにする
神戸ポートピアホテル・館内見学
ブライダルには欠かせないチャペル、神戸の街を海から一望できる31階のフレンチレストラン、国際会議も行われるホテルでは珍しい1700人規模のホール、また通常は入ることができないバックヤードや皇族の方などが宿泊されるVIP客室(撮影禁止)などを見学。特に、チャペルや31階のレストランからの眺望、VIP客室の豪華さに、学生たちからは感嘆の声があがっていました。
タイプの違う結婚式場を自分の目で見て、それぞれの特徴や仕事内容に触れた2日間。学生たちにとって、自分がどういう方向に進みたいのか、どういう仕事がしたいのか、またどちらに向いているのか、を具体的に考える良い機会となりました。
4日目
最終日となった2月18日(金)。この日は特に、すでに就職活動がはじまっている3年生の参加学生たちにとっては関心が高い‟就職活動”をテーマとした講義が行われました。
『学生時代にやるべき3つのこと~ホテル志望学生へのメッセージ~』
株式会社宿屋塾 代表取締役・近藤寛和氏
講義内容
- 仕事とビジネスの本質
- 日本のホテル業界
- 一流ホテルマンになっても?!
- ホテルの本質
- ポストコロナのホテルの在り方
(ホスピタリティ業界のプロフェッショナル・マネージャーを育成するビジネススクール)
『こんな学生が欲しい~関西 3 ホテルの人事担当者によるパネルディスカッション~』
- ウェスティンホテル大阪人事部課長・植村守氏(左)
- 神戸ポートピアホテル管理本部人事総務部副支配人・木村寿代氏(中央)
- 株式会社リーガロイヤルホテル人事部課長代理・松澤聡子氏(右)
今回は学生からの質問をメインに、関西の3ホテルの人事採用担当者によるパネルディスカッションを行いました。出産による育児休暇の取得や復職、また離職率などについての質問には、実例などを交えながら回答。また、インターンや就活時の面接の詳細などについても、人事担当者だからこその視点でお話しいただきました。
『就活の極意』
株式会社リクラボ 代表取締役・久保亮吾氏
現役ホテリエ、ゲストハウスウェディング責任者、レジャー産業や旅館業、教育業のトップから、業界のリアルな現状や仕事について学んだ4日間。全講義終了後には、現場を知り尽くした方々だからこその貴重なお話の数々を振り返り、各グループで最後のディスカッション。その後、いくつかのグループが代表して、『一番印象に残ったこと』『自分にとって学びになったこと』『今後の取り組みや目標』などを発表しました。
そして最後に、人間社会学部観光学科の髙田宏特任教授より修了証書を授与。タイトなスケジュールのプログラムをやり遂げた学生たちは達成感に満ち、その表情には自信も垣間見えました。
どの講義にも真剣に耳を傾け、会場見学の際にもしっかりメモを取り、積極的に質問を重ねた学生たち。毎日朝から夕方まで、集中を切らさず、真摯に、前向きに取り組む姿勢は素晴らしかったです。そのなかで、たくさんの気づきや学びを得るとともに、自分自身のキャリアについて具体的に考えることができた様子。この4日間で見違えるほどの成長を見せてくれました。
3年生はすでにはじまっている就職活動に、1~2年生は今後の学生生活に、今回のこの貴重な経験を生かし、それぞれの自己実現に取り組んでいきます。
髙田宏特任教授のコメント
「今回は、他大学12校19名を含め過去最高の参加人数となりました。 これは、コロナ禍であってもホテル・ブライダルをはじめとした“ホスピタリティ・観光業界”への就職を考えている学生が多い、ということです。ホスピタリティ・観光業界は、日本の重要産業に位置づけられていますので、withコロナ時期には行政のバックアップも期待でき、伸び行く業界として発展していくものと考えられています。 今回参加した学生だけでなく、広く興味のある学生にはしっかりと勉強してもらえればと考えています」