第二回流通シンポジウム -2008年9月14日 開催-
公開日:2009年3月4日
流通科学大学を創設した故中内㓛前学園長を記念する「第2回流通シンポジウム」が2008年9月14日、本学のRYUKA HALLで「商いの道・経営の精神」をテーマに開かれ、地域の皆さんを含め学外から約500人が参加しました。
![]() 神戸大学大学院教授 加護野 忠男氏 |
![]() 本学理事 イオン株式会社名誉会長相談役 岡田 卓也氏 |
![]() 流通科学大学学長 石井 淳蔵 |
開催日時
2008年9月14日(日)13:00 ~ 17:00
会場
流通科学大学
テーマ
「商いの道・経営の精神」
内容
主催者挨拶
学校法人中内学園理事長 中内潤
テーマ解題
流通科学大学学長 石井淳蔵
講演
中内学園理事 イオン株式会社名誉会長相談役 岡田 卓也氏
神戸大学大学院教授 加護野 忠男氏
パネルディスカッション
- パネリスト:岡田卓也氏、加護野忠男氏、足立明(本学教授・サービス産業学部長)
- 司会:流通科学大学 石井淳蔵
当日の様子
中内潤本学理事長の挨拶に続き、石井淳蔵本学学長がテーマを提示。消費者の望むものを常に考え、総合スーパーとしてダイエーを発展させた故中内㓛前学園長の足跡をたどり、同様の道筋を歩んだジャスコ、イトーヨーカドーを含めて、その経営精神を再評価すべきではないかと述べました。
![]() あいさつを述べる中内理事長 |
![]() 石井学長によるテーマ解題 |
続いて本学理事の岡田卓也イオン名誉会長相談役と、加護野忠男神戸大学大学院教授が基調講演を行いました。
岡田氏は、第2次大戦後、焼け野原となった三重県の郷里に復員。父から引き継いだ岡田屋呉服店を再建して初の売り出しをした際、チラシを手に涙ぐんだお客が殺到した思い出を振り返り、「小売業は平和産業だと痛感、この道に生涯をささげようと決意した」と人生の出発点を語りました。
また、お客の利便を図るためには度重なる店舗の移転もいとわないという岡田家の家訓「大黒柱に車をつけよ」がイオングループの原点となっていると述べ、環境問題への貢献としてグループを挙げて植樹に取り組んでいることを紹介しました。
加護野教授は、商業活動を成り立たせるのに必要な市民精神(勤勉正直、規律、利他の精神)、企業精神(商人としての志)、営利精神(自利、合理精神)のうち、最近の日本では営利ばかりが強調されていると指摘、日本企業に必要なものは三つのバランスの再構築だと述べました。
岡田氏 基調講演
加護野教授 基調講演
パネルディスカッション
石井学長、岡田氏、加護野教授、足立教授
足立明本学サービス産業学部長が加わったパネルディスカッションでは、内外の企業風土の違いや規制緩和が進むなかでの活動などが話し合われました。
岡田氏は「規制緩和が進めば流通業界も変わる。変化が激しいときこそビジネスチャンスがある」と発言。
石井学長は「東南アジアの金融危機に際して米企業は撤退、日本企業は現地に残ってがんばっている。日本企業の持つ良さを再評価すべきではないか」とまとめて拍手を受けました。
![]() 熱心に聞き入る参加者のみなさん |
![]() 当日は中内㓛記念館・流通資料館を開放しました。 |
![]() たくさんの方にご見学いただきました。 |